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『エンド・ゲーム 常野物語』~一寸先は裏の世界~
著者の『光の帝国~常野物語』の世界。前作では短編だった「オセロ・ゲーム」に焦点を当てた話。
昔から不思議な力を持つ常野一族の一人である時子。父と母と三人暮らしだったのだが、幼い頃父親は失踪してしまう。一族の敵に連れ去られたのではないかと心配する母親。そんな中母が倒れ身体に異変はないのに目を覚まさない状態となってしまう。これは敵対する「あれ」の仕業なのか・・・?
あらすじを書きながらもなんのこっちゃという気持ちになってしまった。
シリーズ物でも場合によっては独立していて単独で読んでもおもしろいものもあるけれど、これは一作目『光の帝国~常野物語』を読まないと意味不明かもしれない。
キーワードとして出てくる「裏返す」という能力もオセロに例えるとわかりやすいが、だがそもそもどちらが表でどちらが裏なのか、裏返された相手は全く別物になってしまうか、それとも同じ一族の負の面が見えるだけなのか疑問は次々にわいてくる。
そして恩田陸作品の多くがその疑問にすっきりと答えてくれず、あれ?これで終わり?と思ってしまうのが残念だ。
ただ、序盤の何か怖ろしいことが起こりそうな雰囲気や、途中のサスペンスなどはおもしろく、恩田陸は「読んでいる最中は疑問や矛盾を含めて楽しんで読める」ことは間違いない。その分ラストでもやもやするけど・・・。
以前どこかのあとがきに著者が「小説を書く時は結末を考えずに書き始める」とあったように、なんとなくのテーマで書き出し、途中でどうもテーマや方向性が変わってしまうということかもしれない。この小説の始まりからするとラストがどうもスライドされている感が強い。
昔から不思議な力を持つ常野一族の一人である時子。父と母と三人暮らしだったのだが、幼い頃父親は失踪してしまう。一族の敵に連れ去られたのではないかと心配する母親。そんな中母が倒れ身体に異変はないのに目を覚まさない状態となってしまう。これは敵対する「あれ」の仕業なのか・・・?
あらすじを書きながらもなんのこっちゃという気持ちになってしまった。
シリーズ物でも場合によっては独立していて単独で読んでもおもしろいものもあるけれど、これは一作目『光の帝国~常野物語』を読まないと意味不明かもしれない。
キーワードとして出てくる「裏返す」という能力もオセロに例えるとわかりやすいが、だがそもそもどちらが表でどちらが裏なのか、裏返された相手は全く別物になってしまうか、それとも同じ一族の負の面が見えるだけなのか疑問は次々にわいてくる。
そして恩田陸作品の多くがその疑問にすっきりと答えてくれず、あれ?これで終わり?と思ってしまうのが残念だ。
ただ、序盤の何か怖ろしいことが起こりそうな雰囲気や、途中のサスペンスなどはおもしろく、恩田陸は「読んでいる最中は疑問や矛盾を含めて楽しんで読める」ことは間違いない。その分ラストでもやもやするけど・・・。
以前どこかのあとがきに著者が「小説を書く時は結末を考えずに書き始める」とあったように、なんとなくのテーマで書き出し、途中でどうもテーマや方向性が変わってしまうということかもしれない。この小説の始まりからするとラストがどうもスライドされている感が強い。
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